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数多くレコーディングをこなし多作期となった70年代前半のアンディ。とはいえ、アルバム収録曲を楽曲単位でみると録音時期はかなりバラツキもあり、おそらくは多くの楽曲を次々と仕上げたのち、後からアルバムの収録曲を決め、統一感を持たせる手法だったのかもと深読みしたくなるほど。それだけ彼の歌唱を求める周囲の声がこの時期大きかった証しとも思える72年リリースの作品がコレ。アルバムタイトルにもなった「ゴッドファーザーのテーマ」や、ブレッド「涙の想い出」、プレスリーやバーブラ・ストライサンド版でも知られる「Until It's Time for You to Go」、スリー・ドッグ・ナイト「An Old Fashioned Love Song」のほか、ラストにはジョン・レノンの「Imagine」まで飛び出すという、これでもかと言わんばかり織り交ぜられたヒット曲カヴァー群は、親しみやすさと安定感ある歌声の需要を証明してもいる。David Tの参加は少なく貢献も薄いが、ジミー・ウェッブの「MacArthur Park」では、テンポが変わる後半部分に微量のワウプレイで参戦。楽器パートを個別に録音するのではなく、リズム隊とオーケストレーションも含めてスタジオで一度にレコーディングしたというから驚き。
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